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非ジャン・ピエール的パリのススメ
『パリ症候群』というものをご存知だろうか。

転勤でパリに越してきたサラリーマン(一般的に駐在さんと呼ばれる)の奥さんが陥る
心理的状態をさすものだと思ってきた。すなわち、旦那は毎日会社と自宅アパルトマンの
往復をしてりゃ別に問題も起こらないが、家を守る奥さんは買い物に行き、慣れない
フランス語とフランスのシステムに右往左往するものの夫は助けてくれず、徐々に
出かけるのも億劫になってしまう、とそういうようなものだと思ってきた。

だがしかし、だがしかしだ、今は事情が違うらしい。
『パリ症候群』は今や旅行者の病気になのだそうだ。
信頼できる筋からの情報によると(なんだそれは)、パリへ旅行に来て着いた当日、
もしくは翌日の便で失意の帰国となる人が必ず、必ず毎日1人はいるというのだ。


===回想シーン===

洒落たカフェのテラスでキメるワタシ(オレ)。
クロワッサンとカフェオレを運んでくるこれまた洒落たギャルソン。
バゲットと新聞を小脇に抱えたハンチングのパリジャンが(名前はジャン・ピエール)
べスパで登場、「ぼんじゅーる、さば?」なんてほっぺをちゅちゅっと挨拶。
二人乗りしてパリの街を駆け抜け、モンマルトルのマルシェでお買い物。
みずみずしい野菜と果物、ウィンクしながらこっそり味見して店の親父とおしゃべり。
ムッシュー、アスパラは紙袋にいれてね。トマトはそのまま籠に入れるわ。
なんだか素敵なエレベーターに乗ってジャン・ピエールのアパルトマンへ。
窓を開けると向かいの住人(マリアンヌおばさん)が「ぼんじゅーる、元気かい?」
買って来た野菜を白い大きな冷蔵庫に入れながら週末の予定を話したりして。

============


だから困るのよ。だから病気になっちゃうのよ。
もう少しタフになってみよう。想像力を働かせてみよう。

フランスもパリもにこやかなジャン・ピエール(もちろん白人)だけの世界ではないと
本当は知っているはず。
サッカーフランス代表の試合を観ていてつくづくそう思いますな。
イタリア代表はその点すごい。ほんとに全員マンマミーアイタリアーノだもの。

どっちが強いかってのはまあいいけれどね。いい試合だったな。

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宮脇モダンHP http://miyawaki.biz
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by pointcinq | 2006-09-08 16:39 | 日々の暮らしから | Comments(5)
Commented by タナカヒロコ at 2006-09-08 20:39 x
宮脇さん、出張(?)お疲れさまでした。
「パリ症候群」という本があるみたいですよ。
私は読んだ事がないのですが、雑誌で紹介されていました。
それにしても、すごい名前の病気(?)ですねぇ。



Commented by pointcinq at 2006-09-08 23:35
こんにちは、タナカさん。
『パリ症候群』っていう言葉はその本から有名になったんですが、それが前者。
最近はこんなんなのです。やれやれ、でしょ。

昨日、いただいた豆をはじめて挽いて美味しくいただいています。
どうもありがとう。
Commented by kyo at 2006-09-09 17:49 x
あははは!凄くウケました!
ほんと同感です。
あ、初めまして。Rudiさんからお噂は予々。
Commented by yoko at 2006-09-10 11:29 x
「パリ症候群」ならいっかごんありますぜ、だんな。
このビョーキは、若くて世間知らずのお金を持ってる子たちがなるのよ、駐妻じゃないわ。
それが、短期決戦旅行者組にも広がっちゃったってわけね。。。
それにしても、日本の雑誌はよく飽きもせずパリ特集ばかり。。。それが助長してるんだよ、きっと。
Commented by pointcinq at 2006-09-11 00:10
なるほど、駐妻って言うのか。それにしても困ったもんだ。

今日、暑い。またブロカント焼けで顔がひりひりします。
久しぶりのことなので足ば棒のようたい。


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