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ふた月 2
ふた月日本にいたということは、そのふた月はずっとパリを留守にしていたということになる。
すっとからだに馴染んでいる部分と、ややよそよそしいところから再出発する部分とがある。

一人歩き、自転車、メトロ、このあたりはすいすい。
フランス語、それを使って骨董市でのちょいとした駆け引き、それからスーパーマーケットでの
お買い物もどうも勘が戻ってこないところがある。
日常がまるっと入れ替わるというのはなかなか難しい。ふたつの人生を生きているようでも
あるし、どちらにも地に足が着いてないようにも思える。

あまり考えすぎると憂鬱になってしまうので、時差ぼけを利用して早起きし、ちょっと走ってから
ゆっくり朝食(やっぱりまだご飯と味噌汁)、そのあと骨董市と買い物、部屋を片付けてあちこち
掃除。長いあいだ留守にした部屋の汚れ方。ふた月かけてゆっくりと、静かに積もった埃は、
たとえば山の別荘の、たとえばピアノに積もったそれによく似ている。


夜は10時頃まで明るいので時差ぼけもあり調子が狂うのだけれど、明日からは週末。
早寝早起きして久しぶりの蚤の市にお出かけです。
by pointcinq | 2008-05-17 01:28 | 日々の暮らしから | Comments(2)
Commented by pi at 2008-05-17 08:40 x
宮脇さま
3ヶ月ごとに二つの人生があってもいいかしらって
元気なうちの老後の夢を持っています
んん、それってしんどいのかしらって考えちゃいました

沢山の素敵な出会いをわたくし達にも分け与えてくださいませね
Commented by pointcinq at 2008-05-17 23:52
うーん。どちらかに重きをおき、軽いほうのどちらかはその重いほうの休暇のようなものであるのが
好ましいのではないか。と、そう思いますよ。静と動、のように。


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