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サンジェルマン日和
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縁あってドゥ・マゴ文学賞というフランスの大きな文学賞の選考会と授賞式を兼ねたもの、
そしてそのあとの昼食会にお招きいただいた。
もちろん初めての経験であったので、緊張が先にたち雰囲気を楽しむところまではなかなか
到達できなかったものの、やはり未知の世界を垣間見たという満足でいっぱいだった。
パーティーという席、次から次に初めての人と会い名刺を交換したり、お互いの仕事のこと
あれこれ話してまた次の人。これがなかなか大変で上手くできない日本人的なワタシ。

昼から夕方近くまで続いた一連の宴ですっかり酔ったので、近くにある友人のギャラリー
油を売って、ドラクロワ美術館の前を通って帰る。
サンジェルマンで一日過ごしたことになる。パリは美しい街だなとつくづく思った。


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こちら、ご本人にいただいた
Bunkamuraドゥ・マゴ文学賞受賞作
『買えない味』 平松洋子著

切れ味良く、表現豊かな平松さんの
文章は文末の数行にぐぐっとエスプリが
きいていて気持ちよいほど。

旨い物好きは是非、一読あれ。
by pointcinq | 2007-01-31 20:43 | 日々の暮らしから | Comments(0)
ガラスのネガ
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ステレオ写真、というのだろうか。20世紀に入った頃のヨーロッパで爆発的に流行した
ものであるらしい。とはいえ、カメラが一般市民の手に入るようになったのはもっと先の話、
写っているのはどうにも貴族的なものばかりである。それがまた憎いほどに高貴で美しく
20世紀に我々が失った多くのものを思い起こさせてしまうわけだ。

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偶然にもいま、『グレート・ギャツビー』という古い小説を読み返しているところなので、
ついその光景を小説に重ねてしまう。

白いスーツで出かけるわけには行かないし、良い時代だったのだろうなと、酒でも飲み
ながら回想するしかない。
by pointcinq | 2007-01-29 02:04 | 品物の紹介 | Comments(5)
額縁二つ
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今月はこの週末で終わりか。もとい、今月の週末はこれで終わりだ。
週末が好きなわけではないけれど、もう少し蚤の市に行きたいというのが本音か。

今日もいつもの顔ぶれ勢ぞろいの蚤の市。ここ数年間、週に二度も会うというのは
よく考えると恐ろしい頻度ではないか。
風邪をひいただの、エスプレッソマシーンが壊れただの、新年はモルディブで潜っただの
日本のサケはアル中になりやすいんじゃないかだの、そんなことはもういい。
僕が知りたいのは、これをあなたはいくらで売るか、この僕に。そういうことだ。

そんなやりとりでなんとか手に入れた古い額縁二つ。うねうねと波打ち、泡の入った
古いガラスと黒い額は、裸で白の壁に掛けておくだけでいいオブジェになるだろうと思った。

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アトリエからの帰り、近所の花屋で名前を知らない植物を買った。先日、友人のうちを
訪ねたときにもこれと白い百合を合わせて花束にしてもらったこれ、今日は花は無し、
この葉だけをどっさり花瓶に生けた。ちぎった小さい枝がかわいそうなのでデスクの上へ。
手にユーカリのような香りがするのだけれど、これはその仲間ですか?
箱男のRさん、教えてください。
by pointcinq | 2007-01-28 02:32 | 品物の紹介 | Comments(7)
箱男、箱女たちよ!
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世の中にこれほどの箱好きがいらっしゃることはよくわかった。
ならば、アトリエの棚を図々しく占拠しているこの箱たちを一挙公開してしまおうではないか
ということになった。まあ、たいして大げさな話ではないが。(その上、全部は撮れなかった)

今週からコレクションとさまざまな展示会が開かれているパリ。今朝の市にも大勢の
それらしき業界人、ファッションピープル、たくさんいらっしゃいましたね。
そのなかを縫うようにこんな箱を担いでいたのは、ワタシです。ぶつかってごめんなさい。

久しぶりに快晴の気持ちの良い一日でした。

<一寸ヒトコト>
蚤の市で領収書を貰うのはやめましょう。

<さらにヒトコト>
ヒールを履いてくるのもやめましょう。寒いです。


では、詳細画像をまず一箱分。上から二つ目の箱、煙草を巻く機械の箱です。
細かいところが良いでしょう。
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これはマホガニー。枯れたマホガニーというのも悪くないでしょう。
by pointcinq | 2007-01-27 23:30 | 品物の紹介 | Comments(6)
骨のスプーン  -1700年代オランダ-
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寒い、あまりにも急に寒くなったので今日は部屋からほとんど一歩も出ずに仕事を
することに。窓から見える空も暗い。これが本来のパリの冬。身を切るようなこの鋭利な
寒さを日本にいるときは恋しく思ったものの、実際にこれが毎日3月まで続くかと思うと、
やはり、長い。

寒い夜はやはり何かあたたかいものを、というのが理想。先日も書きましたが、日本滞在の
後遺症的でもある和食中心の生活に、冬は最高の季節なのだ。
鍋物、汁物かかってこい。ありがたいことに焼酎のお湯割りだってできるのだ。
頻繁に日本に帰る者ならでは、パリの日本人が涙する夢の和食生活。ちと大げさか。

先日、鍋を囲んだ際にあればよかったなと思ったのがこの骨のスプーン。
スプーンより匙(さじ)と呼ぶにふさわしい、18世紀のオランダ、動物の骨から作られたもの。

これですり胡麻をすくいたかったな。


売約済み
by pointcinq | 2007-01-25 23:38 | 品物の紹介 | Comments(0)
鍵のかかった小箱
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偶然に通りかかった店のディスプレイとして使われていたものを無理を言って譲ってもらう。
19世紀中ごろの黒い小さな木箱。この鍵付きの箱に当時、誰がなにを入れていたのだろうと
思いは遠くへ。こういう感覚は、空を飛ぶものに近いと思う。Google Mapみたいに。

手持ちの小さな鍵束で開けようと試みるも、すべてサイズが合わず。
と、翌日、なぜか鍵が開いていた。

このアトリエでは不思議なことがたびたび起こる。


暖冬のヨーロッパに、ついに本物の冬が来たようです。来週からのパリはコレクションの
シーズン。パリにいらっしゃる方、あたたかくしていらして下さい。
by pointcinq | 2007-01-24 01:21 | 品物の紹介 | Comments(4)
白いマグカップの記憶
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こんなふうに白いマグカップを探している。今現在、普通に使われるコーヒーカップと同じ
くらいのサイズのこのカップ、1900年ごろのショコラを飲むためのものらしい。
が、なかなか見つからない。見つからないとさらに欲しくなるというのもまた人の常である。
フランスあちこち、ベルギー、オランダ、イギリス、日本の骨董屋にもやっぱりない。

頭の中に探しものがたくさんありすぎて、時々整理したくなる。忘却との戦いでもある。
ハードディスクのようにフォルダがあって、そのなかにまたフォルダがあって、という具合に
なっていたら便利だろうなとは思うが、同時にやっかいなものだろう。

なんでも忘れるからいい。忘れられるからいいんじゃないか。

三歩進むと片っぱしから忘れていく自分への言い訳でもある。

追記:酒を飲むと脳の細胞が何十万個ばかり死ぬのだという。
そうなるとだ、僕の脳細胞はもう半分ばかりしか残っていないのかも。
今夜は仲間を呼んでご存知「博多水炊き」、また脳細胞が死んでいく。

by pointcinq | 2007-01-23 22:45 | Comments(2)
子供の靴 

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推定1920年から40年代の子供用のストレートチップブーツ。
このあたりのアイテムに関する僕の「ロリータ度」は、すでにご理解いただいているものと
思う(受け入れられているかどうかは別として)。

貴族階級の子供用に作られたと思われるもので、ほぼ使われずにいたのでしょう、
デッドストックのようなコンディション。

眺めていると様々なことを思い起こさせる一足のブーツです。

<追記>
外で撮影をしていたら、このアトリエのある建物に住んでいる猫がこの手すりを進んできた。
どうするかと眺めていたら、一瞬の躊躇のあと、ひょいと飛び越えて行った。
猫またぎ、ですか。
by pointcinq | 2007-01-22 01:38 | 品物の紹介 | Comments(2)
昼と夜のあいだ
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「昼と夜のあいだ」、もしくは「犬と狼のあいだ」、どちらも黄昏時のことを言ったものであるが
こういう表現をさせるとこいつ等には到底敵わない、と思わせる表現がフランス語には
いくつもある。こんなことをぼそりと呟くのだから参ってしまう。
(「黄昏時」だってとても素敵な言葉なんだけれど)

日曜日、蚤の市のあと、ベルヴィル界隈にある友人のアトリエを訪ねた。林檎のタルトと
ベルガモットの香りのトルココーヒーをご馳走になりながらいろいろな話をしたあと、
帰りの駅に送るついでにと散歩に出た公園の高台からパリを一望。

背の高い建物がごく限られたパリならではの美しい眺めだと思う。


昼は旨い手打ちの中華うどん(およそパリで食べることのできる5ユーロ以下のものの中で
ベストだと思う)、帰りにはこのベルヴィルの中華街でごっそりと東洋食材を買い込む。
日本に長い間いた後遺症か、食が未だアジアの枠を、出ない。
by pointcinq | 2007-01-21 05:16 | 日々の暮らしから | Comments(0)
Laundry Pin 安全ピン
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19世紀、ナポレオンⅢ世が行ったパリの大改革時代にも使われた4~5cmほどの
安全ピンをかなり古くからコレクションしているのだけれど、どうにも数が増えない。
正直言って「どこにもない」のが現状である。

だからというわけではないのだけれど、いろいろな安全ピンを買い求める癖があるようだ。
これはおそらくイギリス製、10cm以上ある大きな安全ピンは何に使われたのか。
英語でLaundry Pin という。洗濯ピンという訳なのだがどうも要領を得ない。
どう考えても大きすぎると思うのだけれど。

ご存知の方、是非教えてください。
by pointcinq | 2007-01-20 07:17 | 品物の紹介 | Comments(5)