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モロッコの旅 追憶1 モロッコ式トイレ




旅について、総括として語ることは難しいので小さなことを少しずつ。

トイレについて。これ、大事な話です。

以前、HPのコラムでトルコ式のトイレについて語ったことがあるのだけれど、
モロッコのトイレは(ここでモロッコ式と名付けよう)基本構造はそれと同じ、
地面に白い陶器製の便器がどーんと敷かれているものであり、『足場』があって、
その先に丸い穴がある。
問題なのはモロッコ式の多くが水洗じゃない水洗だということ。
つまり、水洗なんだけど手動なのだ。
そのトイレの個室内にバケツと水道がある。その水を使って自分で流すのだ。
さらにトイレットペーパーは無し、使わない。

ちょっと待て、紙が無いならどうするのだ。
ポケットティッシュなんて男ミヤワキは持ち歩いていないぞ。
だいたいここは家庭のトイレじゃないか、紙が無いとはどういうことか。
いろいろ考えた挙句、ある結論にたどり着いた。まずお尻をバケツの水で洗う(手で)。
手はやっぱり不浄の左手かななどと想像する。その不浄の左手を水道の水で洗って、
その水でジャーっと流すと、完璧にシュミレーションしてトイレへ。
現地のトイレで現地スタイルでうんこもできないでなにが旅なものか。

だがしかし、ちょっと待て。じゃあその濡れたお尻はなにで拭くのか。
みんなそのお尻を触った手でこのバケツを触ってるんだろうなあ、
蛇口の下には流しが無いから確実に水が足元に流れてくるぞ、
その前にこのトイレの匂いにかくも長い時間、耐えることができるだろうか。
ぐるぐるとそんなことを考えているうちにお腹が「ここではやめて」と言い出した。
あっさり同意してすぐにやめる。旅にはいろいろあるようにお腹にも事情がいろいろある。

翌日は綺麗なフェズという町のホテル泊。
ホテルの美しい佇まいを見たときから、お腹が「そろそろお願いします」と哀願してくる。
いやいやいや、清潔なトイレは大事です。

それにしてもこの旅のあいだ、ほぼお腹をこわすことなく旅を続けることができたのは
本当によかった。お腹の弱い僕には奇跡的快挙である。
最終日にモロッコカタツムリのスパイス煮を食べ過ぎてちょっとおかしくなったけれど。
それはそれでモロッコのおまけというくらいのもの。いつもありがとう、正露丸。



宮脇モダンHP http://miyawaki.biz
『古くて美しいもの』 たくさんあります。 Mail


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by pointcinq | 2006-03-31 19:19 | | Comments(4)
Commented by sakurai at 2006-04-01 23:44 x
わたしもフランスのトイレでびっくりの経験をしました
たしか直径一メートル位の円の中に足場が二箇所あって
(便器のなかに足場がある感じっていえばわかるかしら。。)
センサーからはずれると勝手に水が流れるしくみのトイレでしたが
(これは日本のトイレも一緒)
その水の勢いがこれまた!すごいのなんのって
そのセンサーの感度のよいのなんのって 少しでもはずれると
ドバァーって足場も浸るほどの勢いで水がでるのです
自分が一緒に流されてしまいそうな勢い!
一個しかなくて先に入ってた友達の悲鳴とともに水の流れるすごい音が!
しばらくして膝下びっしょりになってでてきたのでした
私が入るときはシュミレーションをしたのですが
それでも個室の中は狭く避難する場所がなくて
けっこう水が飛び散りました
パリから知り合いの車でランスに連れて行ってもらう途中でした
フランスのトイレは怖い。。
だからフランスに行ったときはあまり水分をとらないようにしてます
モロッコのトイレもものすごい怖いですね
ながながとど~も~
Commented by かな at 2006-04-02 01:53 x
おかえりなさいまし
わたしは本日、初のアンティークオークションに参加してまいりました
あの雰囲気にやられ、欲しくも無い一品を
ウン万で購入するという痛手で、寝るにも寝つけません あはは
でも、一生大事にする予定ですよ (自分への戒めとして)

むむ、いろんなトイレがあるのですね
どんなニオイがするのでしょう
想像しだすと、3時間くらい遊べそうですー
Commented by aoimikanM at 2006-04-02 09:36
おっ!
トイレの話は一番日常を感じる部分なので旅レポにはぴったり。
ふむふむ、いろいろ勉強になります。
Commented by oeuf2 at 2006-04-02 14:51
はじめまして。rikoさんのところからたどりつきました東京の日仏夫婦oeufでございます。潔いシンプルな器の写真に魅かれ読ませていただきました。
ト、トイレは大変ですよね。以前セイロンに行ったとき、なかなか往生いたしました(笑)水も大変ですしね。でも現地のことが実際よくわかるところでもありますね。正露丸もききますが、意外なことに中国茶もきくんです。ま医薬同源ですからね。
これからもよろしくお願いいたします。


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