人気ブログランキング | 話題のタグを見る
20年



いまから20年前、

誰も実感のない「21世紀」という時代が「ミレニアム」なんていう言葉とともにやってきて、ヨーロッパの国々がユーロという共通の通貨を使用することになり、飛行機が全面的に禁煙になりました。いや、それよりもっとたくさんの事が起こったその周辺ですが、そんな年の7月に僕はお世話になった骨董屋を退職し、夜バイトしていたバーとレストランもやめてパリに暮らし始めました。持っていたのは貯めたお金と餞別などでいただいたお金といろいろ全部合わせて300万円くらい、まだユーロがドルよりも安い時に(約100円だった!)思い切って大半をユーロに換金していたおかげで、いきなり貧乏ではなかったはずです。

とは言っても、東京にもほとんど行ったことない、独り暮らしもしたことのない28歳がフランス語も話せず、いきなりパリに住もうとするわけですから、とにかく大冒険だったわけです。気持ちだけが高揚し、特にやることもなく、バカンス中でパリの人々のいないパリをひたすらにふわふわと歩いていた記憶。

なんだかお祭り騒ぎだなと見上げた空に次々と軍用機が通っていきました。キャトーズ・ジュイエ(7月14日、フランス革命記念日)でした。
20年_f0074803_14562130.jpg


週末はとにかくすべて骨董市に行き、好きなものを買ってみるということで、平日は特にやることもないのでせっかくだしフランス語でも学んでしまおうと入学したアリアンス・フランセーズ。それぞれに進むスピードも学べる期間も育った環境も目指す世界も異なる外国人が入れ替わっていくクラスの中で、3か月ほど続けたのが数人いました。彼らとは休憩中にいつもつまらない冗談を英語でやりあっていたのですが、途中から俺たちもそろそろフランス語で話そう、くだらないジョークもフランス語で!となった。移民としてフランスに入ってきた人がいたり、自分が今そういう世界にいるのだなと初めて感じたことを覚えている。
20年_f0074803_19420864.jpg

ここに辿り着くまで、そして辿り着いてから約11年をパリで生活し、最後の2年くらいはパリと東京を行ったり来たりして半々で暮らし、パリのアパルトマンを全部解約して、東京に住むようになって、子どもが生まれて、、、これで20年。なんということでしょうね。
人生はもう本当に本当に出会いしかない。家族と友人とお客さんと、これまで関わったすべての人に感謝です。

いま、こんな状況で店はずっとクローズのままですがSTORESというオンラインストアはずっと拡大中です。盛大にパーティーをできるはずもないので、こちらで全商品20%OFFという感謝祭をいたします。
会期は7/8の正午から7/14の夜12時まで、クーポンコード 2001to2002
こちらを先着で20名限定で使っていただけます。
おひとり1回で、商品の個数に制限はありません。

こうなると、30周年は30名様30%OFF?なんていう自己プレッシャーがすごいですが、それはきっと無理です。これくらいで勘弁してください。

古いアルバムを眺めていますが、思い出がありすぎて回想が終わりません。




by pointcinq | 2021-07-05 14:53 | お知らせ | Comments(2)
Commented at 2021-07-06 08:48 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by pointcinq at 2021-07-09 17:17
ありがとうございます。高村さんのような古くからのお客さんに支えられて20年、という感じです。頑張ってあと20年くらいは続けたいと思っていますので、これからもどうぞよろしくお願いします。高村さんもお元気で!


<< 梅雨開けて、夏。      シロツメクサ、野芝 どうでしょう >>