2019年 01月 08日 ( 1 )
Exposition Ayako Miyawaki in Paris
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Exposition Ayako MIYAWAKI

24 JAN - 3 Feb

MUJI Forum des Halle Paris web site

Galerie Freceric Moisan 
72 rue Mazarine 75006 Paris web site

こちらが先ほど注文したフランスのフライヤー。
祖母の作品を最も多く所蔵する豊田市美術館の館長より文章をいただき、
それをフランス語にして掲載させていただいたものです。
せっかくなので原文のままこちらにも掲載させていただきます。

宮脇綾子の作品がパリで初めて紹介されるのは、とても喜ばしいことです。彼女の創作アプリケを常設展示している豊田市美術館では、多くの来館者がその作品に親しんでいますが、皆さんの目にはどのように映るでしょうか。
彼女が創作活動を始めたのは1945年に第二次世界大戦が終って間もなくのことでした。空襲におびえる必要がなくなり、母として、妻として、必死に家族を守ってきた日々から解き放たれたことを実感したとき、胸のうちに何かを創りたいという思いが沸き起こります。戦後も日本の困窮は続きましたが、そうした生活から思いついたのが、古裂を活用した創作アプリケでした。
綾子がよく扱ったモティーフは、台所の食材や庭や道端に咲く花々などです。彼女はそれらを都度新鮮なまなざしでとらえ、アプリケという手法で表現することに全力を注ぎました。出来上がった作品は、愛に満ちたものばかりです。
彼女の作品は優れたデッサン力があってこそ成立しています。それは、画家である夫・晴の「物をよく観察しなさい」というアドバイスに寄るものでもありました。珍しい野菜や魚などをもらったときには、まず夫婦で写生をするのが宮脇家の習慣だったといいます。家族の協力は、綾子の作品を一層伸びやかな作風へと導きました。
写生を基礎としながらも、彼女のアプリケはものの色や形を忠実に再現したものではありません。モティーフと手元にある古裂、どちらの魅力も最大限に引き出した造形作品です。全く違う目的で作られ、使われてきた数々の古い布を再び美しいものへと再生していくのは、今でいう「リサイクル」の精神に基づきます。布の色や柄、材質を選ぶセンスは、着物と小物との組み合わせ方で幾通りにも変わる和装を想起させますし、思いがけない布の使い方や構成は一種の「見立て」にも通じます。こうした、日本人が古くから生活の中で培ってきた素晴らしい感性を、宮脇綾子のアプリケには見出すことができるのです。
それぞれの作品には「あ」の一文字が縫い込まれています。それは「あやこ」の頭文字でもあり、日本では驚きや喜びを表現するときに発声する「あ!/ᴧ/」でもあります。この音の口の形をとってみてください。顎が開くことで、緊張が解かれるのがわかるでしょうか。彼女の作品は平和な時代だからこそ生まれたものであり、穏やかな日々を慈しみ、皆さんと分かち合いたいという綾子の祈りが込められているのです。
豊田市美術館
館長 村田眞宏

たくさんの方に観ていただけますように。


by pointcinq | 2019-01-08 10:01 | お知らせ | Comments(0)